しょうゆができるまでの過程や効用、
歴史などの紹介になります。
主役は大豆 小麦 食塩
調味料としてのしょうゆの魅力は、なんといっても色・味・香り。
味は主に大豆のたんぱく質から、香りは小麦のでんぷんから、それぞれ微生物の働きにより生まれます。また色は、たんぱく質から得られたアミノ酸と、でんぷんから得られたブドウ糖が組み合わされて生まれます。麹菌・乳酸菌・酵母などの微生物の働きを調節するのが食塩。すべての原材料が互いに作用し合い、じっくり時間をかけて発酵・熟成し、しょうゆが誕生します。
大豆・脱脂加工大豆
大豆の主成分であるたんぱく質が、麹菌のたんぱく質分解酵素(プロテアーゼ)により分解され、しょうゆの旨味成分であるアミノ酸を生みます。脱脂加工大豆とは、しょうゆ製造上必要なたんぱく質を残し、あまり必要のない脂肪分をあらかじめ取り除いたものです。
小麦
小麦の主成分であるでんぷんが麹菌の酵素(アミラーゼ)の働きでブドウ糖に変わり、甘味とコクを生み出します。さらにブドウ糖が乳酸菌により乳酸や酢酸などの有機酸に変化し、塩辛さをやわらげ、しょうゆの味をひきしめます。ブドウ糖の一部は酵母の働きでアルコールに変わり、香りを高める働きをします。
食塩
食塩は仕込みの段階で水に溶かして加えられ、塩味のもととなります。また、乳酸菌・酵母といった有用な微生物をゆるやかに働かせるために重要な役割を担っています。
その他
米
食塩濃度の高いうすくちしょうゆには、米を糖化させた甘酒を加えることがあります。塩味を抑え、味に丸みを持たせる働きをします。
その他の穀類、糖類
大麦やはとむぎなどの穀類やブドウ糖などの糖類も、使われることがあります。
食品添加物
しょうゆに使われる食品添加物には、調味料・甘味料・着色料・保存料などがあります。香りを高めると同時に、保存性を高める効果があるアルコールも使われることがあります。
アミノ酸液
大豆のたんぱく質を、麹菌の酵素ではなく塩酸で分解したものを「アミノ酸液」といい、混合醸造方式や混合方式のしょうゆに使われます。