製法

製法

しょうゆができるまでの過程や
効用、歴史などの紹介になります。

醤油
その製法
醤油の製造方式は3通り
種類によって造り方が変わります

現在、単に「しょうゆ」といえば、このこいくちしょうゆを指すほど、全国的に普及しているしょうゆです。その消費量は、全国のしょうゆ消費量の約8割。コクのある味、食欲をそそる芳ばしい香り、透明感のある明るい赤橙色は、幅広く好まれています。

こいくちしょうゆの製法は3通り。昔ながらの伝統を守りながら、最新の技術を導入し、常に安定した品質の商品が生産されています。

1.本醸造方式

しょうゆの伝統的な製造方法です。蒸した大豆(脱脂加工大豆)と炒った小麦をほぼ等量混合し、種麹を加えて「麹(こうじ)」を造ります。これを食塩水と一緒にタンクに仕込んで「諸味(もろみ)」を造り、攪拌を重ねながら約6~8ヶ月ねかせます。麹菌や酵母、乳酸菌などが働いて分解・発酵が進み、さらに熟成されてしょうゆ特有の色・味・香りが生まれます。

2.混合醸造方式

本醸造方式でできた「諸味」にアミノ酸液、または酵素分解調味液あるいは発酵分解調味液を加え、1ヶ月以上撹拌しながら発酵・熟成させます。アミノ酸液特有のうま味を生かしたしょうゆで、地域によってはこの特徴が珍重されます。

3.混合方式

一般的に、本醸造方式によって造られた生揚げしょうゆに、アミノ酸液、または酵素分解調味液あるいは発酵分解調味液を加えて造ります。アミノ酸液特有のうま味を生かしたしょうゆで、地域によってはこの特徴が好まれます。

ラベルを見ればおもな情報がわかります

しょうゆの種類と製造方式は、ラベルの名称欄に明記されています。続いて、原材料名・内容量・賞味期限・保存方法・製造者など、商品を選ぶ際に目安となる情報が一括して記載されています。

JASマークとは
しょうゆに日本農林規格(JAS)が制定されたのは昭和38年。この規格基準に従って、5種類のしょうゆごとに、特級・上級・標準、3等級の表示がされています。
栄養成分表示
熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量の、5成分が表示されています。
うす塩・あさ塩・あま塩・低塩など
食塩が普通のしょうゆの2割以上少ないもの
減塩
食塩が普通のしょうゆのおよそ半分のもの
(しょうゆ100g中、食塩量が9g以下)

醤油
その製法
その他の種類の製法

もともと関西で生まれた色の淡いしょうゆは、関西料理の普及とともに全国的に需要が伸び、現在では日本の各地で生産されるようになっています。基本的な製法はこいくちしょうゆと同じですが、製品の色を淡くするために仕込みの段階で食塩を1割ほど多く使います。また、味をまろやかにするため、米を糖化させた甘酒を使います。

おもに中部地方で造られている、とろりと濃厚なたまりしょうゆ。その主原料は大豆で、小麦はごくわずか。原料を蒸し、「味噌玉麹」を造って食塩水で仕込み、底にたまった液を汲み掛けながらほぼ1年間発酵・熟成させます。諸味から自然に分離されるものを「生引き溜り(きびきたまり)」といい、後に残った溜味噌を搾ったものを「圧搾溜り」といいます。

一般にしょうゆの仕込みには食塩水を使いますが、さいしこみしょうゆでは、食塩水の代わりに生揚げしょうゆを用います。生揚げしょうゆでもう一度仕込むから「再仕込み」。名前が造り方を表しています。

愛知県碧南市で生まれたしろしょうゆ。その主原料は小麦です。ごくわずかに使われる大豆は炒ったあと皮をむき、小麦も脱皮・精白して使います。約3ヶ月の期間、なるべく低温で保つことにより、美しい琥珀色のしょうゆが生まれます。

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